当クリニックの投稿論文が海外の論文(総説)に早くも引用されました!
2024年01月06日
当クリニックの論文が海外の論文(総説)に早くも引用され、注目されています
私どもは2022年に尿失禁に対する経腟ハイフの詳細な長期にわたる経過を国内外で初めて論文としては発表しましたが、早くも海外の論文(総説)に引用され、我々の治療法が世界的にも大変注目されている事がわかります。また2023年には経肛門HIFUを国内外で初めて発案開発し論文化しました。この治療法は多くの男女の便失禁、尿失禁患者の光明になり得ると考え、日々研鑽を重ねております。
以下の論文には経腟ハイフは、私どもが研究している尿失禁治療以外に外陰腟萎縮症、腟弛緩症の改善にも、安全で効果的かつ有望な方法であると記載されております。
私どもの論文の引用部分を和訳いたしましたのでご覧ください。
REVIEW OF THE USE OF INTRAVAGINAL HIFU THERAPY FOR THE TREATMENT OF VULVOVAGINAL ATROPHY, STRESS URINARY INCONTINENCE AND WIDE VAGINA SYNDROME
外陰腟萎縮症、腹圧性尿失禁および腟弛緩症の治療のための腟内HIFU療法の使用のレビュー
Khairusheva I1, Apolikhina I2: Journal of Interdisciplinary Approaches to Medicine 4:27-33, 2023
1Tulip Medicine, Astana, Kazakhstan
2 Moscow State Medical University named after I.M. Sechenov, Moscow, Russia
研究結果のレビューと分析
尿失禁の治療に関する研究で経腟高密度焦点式超音波(HIFU)による尿失禁治療に関する研究において、鈴木肛門外科・守口内科の鈴木俊輔、守口奈緒美(日本)が行った経腟的高密度焦点式超音波治療(HIFU)が、日本女性骨盤底医学会誌[1]に掲載された。2018年2月から2021年1月までの3年間に尿失禁を訴え、経腟HIFUを実施した58例中、HIFU前とHIFU後3ヵ月以内にICIQ-SFを用いて評価可能であった46例(62.5±13.9歳)を対象とした。44人は自然分娩であった。
HIFU装置としてHironic社のUltra Veraを使用した。無麻酔下、仰臥位で腟内にカートリッジを挿入し、全周を円周状に照射した。最大出力は10(1.3J)を標準とし、痛みの出現に応じて適宜減弱させた。経腟カートリッジは、粘膜表面から焦点深度3.0mmのM3.0および4.5mmの焦点深度のD4.5を使用した。腟を縦方向に3分割し、中央3分の1の範囲をM3.0で照射し、手前3分の1の領域はM3.0とD4.5で照射した。子宮全摘術後のように膣壁が短い場合は、手前3分の1のみを照射した。付属の直径28mmカートリッジが挿入できなかった症例では、鈴木肛門外科・守口内科が肛門用に発案しHironic社と共同開発した直径23mmD4.5カートリッジを使用した。照射時間は20~30分の1回のみで、後日症状が再発し患者が希望した場合には再度照射した。尿失禁の有効性を評価には国際尿失禁学会のICIQ-SF短形式を使用した。研究の結果は非常に有望であり、多くの患者がHIFU後比較的早期に尿失禁症状の軽減を自覚し、ICIQ-SFスコアはHIFU前より有意に低かった。ICIQ-SFスコアは2年後でもHIFU前より有意に低かった。
本研究の結果は、経腟HIFUは高齢者の尿失禁に対する低侵襲治療として有用な治療選択肢である可能性が示唆された。(併存する便失禁も1年後まで有意に改善したが、)女性の左右の球海綿体筋は外肛門括約筋の前側方で癒合しており、腟の背側が外肛門括約筋であることが最近報告された。これと一致して、経腟HIFUにより腟背側の外肛門括約筋へ直接照射した事で、外肛門括約筋の収縮力を示す肛門最大収縮圧を増大させ、その結果、便失禁が改善した可能性がある。
泌尿生殖器萎縮症および腟機能低下症患者におけるマイクロフォーカス超音波療法の別の
レビュー研究では、P. Kolchevsky, M. Kozlovskyand A. Cymbalyuk- Ploska, Medical University inSzczecin, Al.Powsta´nców Wielkopolskich 72, 70-111 Szczecin, Poland)により行われ、Journal of Clinical Medicine誌に掲載された[12]。48~62歳(平均年齢55.7歳)のVL(腟弛緩症)およびVVA(外陰腟萎縮症)の女性20人が参加した。組み入れ基準は以下の通り:GSM(更年期泌尿生殖器症候群)およびVL(腟弛緩症)の症状を有する患者、更年期、閉経期、子宮頸部細胞診で癌が陰性であった患者。病歴聴取と身体診察の後、患者を選択し、検査方法について説明し、研究の目的についての情報提供とインフォームド・コンセントを行った後、患者は以下のアンケートに回答した:FSFIとVLQ。腟の状態は、VHI - Vaginal Health Index(腟の健康指数)を用いて調べた。